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2024.11.17

袋モカシン「O409」

こんにちは、銀座ヨシノヤ銀座六丁目本店宮崎です。

今日は、袋モカシン「O409」の話

O409」は、袋モカシンと言われるジャンルに含まれますが、正確には「逆吊り袋モカシン」です。似たような靴はたくさんありますが、同じ作り方の靴には滅多に出会えません。逆吊り袋モカシンは、手縫い靴全盛の時代の腕利きの職人のみが作ることができた希少な靴作りです。「O409」は、ベテラン職人の奥山氏がずっと担当していましたが、最近では、受注生産方式で根岸氏が作っています。

逆吊り袋モカは、木型の上部で吊り込みをした後、吊り込み釘を抜きながら木型の上で直接モカ縫いをしていくため、先にモカ部分を縫って袋状にしてから木型に入れてカタチを整える「ツッコミ」とは違い、木型との密着度や一体感が違います。また、サイドに襞が出ないように調整しながら縫っているため、見た目も美しいです。

10年以上前の話ですが、「ペッカリーは部分によって革の伸び加減が違うから、調整しながら縫い合わせていくのが難しい」と奥山氏が言っていました。あたりを付けずに直接モカを縫う奥山氏には、渡り職人の気概を感じずにはいられません。

甲革にペッカリーを使っていることもありますが、足に吸いつく感覚は、逆吊り袋モカシンならではです。

腕のいい根岸氏でも逆吊りとモカ縫いの両方で苦戦しているので、かなりの難易度です。作るのが大変なため受注生産となりましたが、日本の手縫い靴文化を絶やさないためにも職人達が奮闘しています。

老舗のプライドを感じる一足だと思います。

<商品詳細>

品番     O 409

色       ブラック ・ ダークブラウン

甲革      ペッカリー

靴型      EEEE

サイズ     23.0 ~ 27.0

ソール     ゴム

製法      マッケイ(逆吊り袋モカシン)

税込価格   143,000

※表記の価格・情報はブログ投稿日時点のものとなっております。